onodesign’s diary

建築家 小野喜規のブログ

2008-01-01から1年間の記事一覧

なつかしい家

先日、僕が故・村田靖夫さんの事務所ではじめて設計担当をした住まいにお伺いしました。終の棲家として設計されたその住宅は、村田さんが得意としたコートハウス(中庭)型のすまいとしてデザインされました。数多くのコートハウス型の住宅を設計してきた村…

光の箱

建築中の「庭師と画家の家」が、工事も終盤を迎えています。左官塗りの外壁も仕上がり、内部も大工作業が終わったところから、塗装も始まりました。 僕は住宅設計をするとき、「光の箱」をつくるようなイメージで考えることがあります。光の箱。抽象的な言い…

学校のエピソード

僕が講師をしている学校で、授業中、学生からこんな話を聞きました。 「葉おもてが美しく見えるので、庭を北側に配そうと思うんです。それを眺めるコーナーをこういう風につくって・・・」 これはある設計課題に取り組んでいた学生の話。東京文化会館の設計…

雨の家 冬の家

最近の東京は雨が続きます。冷たい雨が降る日に時おり思い出す、かつて冷たい雨のなかで見た美しい邸宅のことを書きたいと思います。 桂離宮。17世紀に造営された皇族の別荘。当時の桂は、京都市中から少し離れ、桂川を背景に風光明媚な雰囲気をもっていた…

実さんしょ

京都の漬け物で、とても好きなものがあります。その名も実山椒。つまり山椒の実ですね。上賀茂神社の傍にある老舗の漬け物屋「なり田」のものが絶品。「実さんしょ」という名前で売られています。 用事あって京都に行った父親が、ミヤゲで買ってきてくれまし…

テーブルのデザイン

前回に引き続き、家具のデザインの話。 千葉の住宅「印西爽居」では、ダイニングテーブルとベンチを、この住宅のためにオリジナルにデザインしました。施主のご実家に大きく分厚いケヤキの板が以前から保存されていて、住宅の新築にあわせて使おう、というこ…

テレビ台のデザイン

「自由が丘の家」のために、新しくテレビ台をデザインし、知り合いの家具屋さんに製作してもらいました。 この住まいの古色あるインテリアに合わせ、主材料は素朴なナラの木としました。せっかく作るのなら、いろいろな機能を含ませたい・・・という、いつも…

ホームカミングデイ

僕の出身高校・早稲田大学本庄高等学院で、この週末にホームカミングデイなるものがありました。学校全体の同窓会のようなものでしょうか。創立25周年を迎え、同窓会活動も積極的に行っていこうという主旨でした。第1期生でもまだ42歳、社会で中堅を担…

女神まつり

地元の自由が丘でこの週末、「女神まつり」が開催されました。今年で36回目となるこの祭りは、いわゆる「祭り」のイメージとは異なる雰囲気をもっています。街にはためくフランス国旗、フランス料理やモロッコ料理の屋台の数々、陶磁器の出店などなど・・…

三谷さんの器から

友人の結婚式の引出物で、三谷龍二さんの小さな器をいただきました。包みを開けて、一瞬でそれとわかりました。というのも、僕は三谷さんのファンで、小さな皿をひとつ買ったときのエピソードを以前このブログでも書きました。 図らずして、三谷さんの器がふ…

印西の一日

水曜日に「印西爽居」の写真撮影がありました。空は綺麗な秋晴れで絶好の撮影日和!撮影は写真家の垂見孔士さんです。数々の住宅作品の写真を撮ってきた垂見さんに撮ってもらえるのは、設計者冥利につきます(笑)。撮影の合間、いろいろな話をしてください…

鉄骨工事進行中!

西荻窪で建設中の「庭師と画家の家」。荒天続きの間隙をぬって、遂に鉄骨工事が始まりました。住宅密集地の幅4メートルの細い敷地、作業はより慎重さが求められます。 階段を登って3階に上がると、細長い空間が南北につながります。鉄骨の骨組みの段階で、そ…

ふたつのコンペの本

今年にはいって応募したふたつのコンペについて掲載された本がふたつ、偶然にも同じ日に送られてきました。 ひとつは、年明けに応募したデザイン・コンペ「住宅セレクションVOL.2 家の風景 風景の家」のもの。これは、海辺の分譲リゾート地にこれからできあ…

タルコフスキー・ポラロイド

映画監督アンドレイ・タルコフスキーによる写真集「Instant Light」を手に入れました。 この写真集は1979年~84年の間に、彼がポラロイドカメラでロシア・イタリアで撮りためた写真を編集したもの。映画「ノスタルジア」の準備のためだったとも言われていま…

ベルリン紀行Ⅳ~ポツダムのシンケル~

ベルリン近郊には、森や湖が多く残されています。かつての王侯貴族たちも、都市ベルリンでの生活に窮屈さをおぼえ、郊外の風光明媚な場所に別荘を求めたといいます。 19世紀初頭。宮廷建築家カール・フリードリッヒ・シンケルが活躍した時代も、多くの宮廷…

ブライチ

先日、群馬音楽センターにて開かれたクラシックコンサートに行きました。アンコールを含めて4曲演奏されたのですが、そのなかでも楽しみにしていたのが、ブラームス作曲「交響曲第一番ハ短調 作品68」、略してブライチ。 この曲は大ヒットマンガ「のだめカン…

石山修武の展覧会

世田谷美術館で開催されている、建築家・石山修武の展覧会に行きました。石山先生は、僕が建築を学んだ早稲田大学建築科の教授で、大ボスのような存在でした。 はじめて講義を受けたのは大学2年の時。既往の建築意匠論とは距離を置き、社会的な活動として建…

フェンシングを応援しよう!

いよいよ北京オリンピックが始まりますね。今回のオリンピックは、メインスタジアム「鳥の巣」が建築デザインとして話題になりました。そのような意味でも、どのようなオリンピックになるのか多少興味があるのですが、今回、僕が一番興味があるのは、メイン…

配筋工事 進行中!

「庭師と画家の家」の基礎配筋工事が進んでいます。 この建物は、幅3メートル、長さ20メートルの細なが~い住まい。都市の隙間に忍び込むようにして建つ(?)住宅です。細長い建物という点では、京都の町屋のような建物を連想する方もいらっしゃるかもし…

コンペの受賞2~福岡のある暑い日のこと~

コンペ受賞式で福岡へ行った話の第二弾。あついあつ~い日だった福岡の話。 福岡に来たのは、中学のときの修学旅行以来でした。もう20年近くも前のこと・・・なんでそんなに来なかったんだろう??そこでまずは修学旅行で訪れた太宰府天満宮にお参りに。集…

印西爽居の植栽

オノ・デザインで手がけてきた住宅「印西爽居」に、植栽がはいりました!暑い季節を迎え、しっかり根付かせるためには水遣りも丹念にやっていかねばなりません。 植栽を担当してくださったのは、木村グリーンガーデナーの木村さん。どの場所に植えたいかとい…

コンペの受賞

コンペで優秀賞を受賞しました! 「九州温泉旅館客室コンペティション2008 in 大川」と称するコンペで、内容は、福岡県大川市の地場産業である木工家具の良さを活かしながら、九州にある温泉旅館内に、庭園と小川に面したロケーションに客室デザインを提案す…

ベルリン紀行Ⅲ~雪あかり日記~

東京工業大の教授だった昭和の建築家・谷口吉郎の著作に、「雪あかり日記」というエッセイがあります。谷口は第二次世界大戦の前夜、国から日本大使館建設の命を受け、ベルリンへ渡りました。近隣諸国との一触即発の緊迫感を肌身に感じながら、最後は在ベル…

FANTASMA  ~幽霊~

雨続きの日々。 そんなときには、雨に降られ続けたベルリンの写真はちょっと小休止。 かわりにカラリと晴れたときの写真を。 ある日の自由が丘の家の写真。 6年経って、少しずつ庭に増えていくモノ。 草木。いつの間にかぐんぐん伸びる。 そのひとつひとつ…

ベルリン紀行Ⅱ~白について~

白いこと。これについては多くの人々がその含蓄深さについて語ってきました。僕の記憶のなかに強く残っているのは、建築家の白井晟一が書き記したエッセイ「豆腐」のこと。それらは、白のなかに含まれる文化的なイメージにまで言及したものでした。白いとい…

ベルリン紀行Ⅰ~天使の詩~

昔、「白い町で」という映画がありました。白い町・・・そう、それはリスボンを舞台にした映画でした。ストーリーも思い出せないようなけだるい映画。貨物船の機関士の男が、家族を、日常を捨ててリスボンに居着いてしまう話。 彼が手持ちの8ミリカメラで撮…

ベルリンの旅

帰国してからはや2ヶ月。ついに(大袈裟!)はじめようと思います、ベルリン紀行。どういう組み立てで書こうかな~なんて思いながら、とりあえず選んだのがこの一枚。 アレクサンダー広場に建つ、旧東ベルリンの象徴・テレビ塔。霧の中にかすみながら聳えて…

印西爽居の引き渡し

昨日は大安。印西爽居の引き渡しでした。 家具類も次々に搬入され、あるべきモノがきちんと備わっていくと、生活の場として楽しい雰囲気に満たされていきます。 家の中心に鎮座するのはケヤキのテーブル。山梨の家具職人に特別につくってもらったもので、昨…

オープンハウス

千葉県印西市に手がけてきた住宅「印西爽居」のオープンハウスを開催します。 日時/5月17日(土) 12:00PM~4:00PM 場所/北総線 「千葉ニュータウン中央」駅 徒歩10分 この住宅は、ニュータウンに建つ若い家族のための住まいです。明るく開放的でありなが…

コレカラ

リクルート発行の雑誌「コレカラ」に、オノ・デザインで設計した「桜坂の家」が掲載されています。 桜坂の家の書斎は、3帖ほどの小さなスペース。壁にはぐるりと本棚が造り付けられ、リビングとつかずはなれずの程よい距離感を保っています。 今回の掲載で…